子宮筋腫と子宮がんの違いは?
子宮にできる病気、子宮筋腫と子宮がん。
子宮は女性にとって大切な臓器ですよね。
妊娠を望んでいる方は特に様々に知っておいてほしいことがあります。
この記事では、子宮筋腫、子宮がんそれぞれについてそしてこの2つの「違いがよくわからない」「何が違うの?」について紹介します。
Contents
子宮筋腫とは

まずは子宮筋腫とはどういったものでどのような症状ができるのかなど紹介します。
子宮筋腫は子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、がんではありません。
できる位置、数、大きさは人それぞれです。
大きさは5センチ以下なら気にすることはないのですが、20センチの大きさになる人もいます。
4人に1人が持っていると言われている女性特有の病気の中で、ありふれた病気と言えます。
しかも40代以上では40~50%の人が持っていることになっています。
できる位置によっては症状がわかりにくいこともありますが、主な症状は以下です。
□過多月経
目安は、月経が10日以上続く、レバーのような大きい血のかたまりがたくさんでる。出血量が多くなるので、貧血になることも。
□不正出血
月経以外の出血。貧血に注意。
□おりもの
水っぽいおりもの。粘膜下筋腫があると、子宮内膜にただれができることがあり、そこから水のような分泌物が排出されます。
□下腹部痛や腰痛
陣痛のような激しい痛みやにぶい痛みなど、人それぞれ。月経の時期だけ痛む場合や、それ以外の時期に痛くなる人も。
□月経困難症
月経の時に、下腹部痛、腰痛、頭痛、発熱、吐き気などの症状がおこる。
□性交痛
男性器が挿入されてから、ピストン運動を繰り返すときに、子宮が動かされておこる。
□頻尿、尿失禁、尿閉
子宮筋腫が膀胱を圧迫すれば、膀胱の容量が小さくなり、尿の回数が多くなり、頻尿になる。
□便秘
子宮筋腫が直腸を圧迫すれば、便の通過が妨げられ、便秘になります。
□下腹部のしこり
子宮筋腫がかなり大きくなると、あおむけになった時に、下腹部に固いしこりがあることがわかる。
□不妊
子宮の内膜がでこぼこに変形していると、精子と卵子が出会って受精しても、受精卵が着床しにくい。着床しても流産しやすい。しかし、子宮筋腫があっても、妊娠する人もいる。
症状が強い人だと下腹部痛や出血が多いというのが特にネックです。ちなみに私は半分以上当てはまります。
症状がでる・ないは、位置と大きさが関係しています。
子宮筋腫は位置の違いで3つの種類に分けられます。
□筋層内筋腫(子宮の筋肉の中にできる)
□粘膜下筋腫(子宮の中にできる)
□漿膜下(しょうまく)筋腫(子宮の外側にできる)

私の子宮筋腫ちゃんは粘膜下筋腫で大きさは現在8センチです。
子宮の中にあるので、子宮が圧迫されるのでその分症状がでやすいといえます。
逆に子宮の外側にある漿膜下筋腫は子宮が圧迫されることがないので、症状がでにくくわかりにくいです。
治療法は幅が広い。
薬物療法、子宮筋腫核出術、子宮全摘術、体に傷をつけずに子宮筋腫を小さくする手術などがあります。
次は子宮がんについて紹介します。
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子宮がんとは

子宮がんとは名称にがんがつくので子宮のがんです。
そして子宮頸部の子宮頸がんと子宮体部の子宮体がんに分けられます。
2つは発生要因の上でも、治療の点でも異なっています。
子宮頸がんは減ってきていますが、子宮体がんは増加傾向にあります。
頸がんは検診などで早期に発見されることが多いですが、体がんは発見されにくいです。
治療は子宮摘出術が基本、つまり子宮ごと摘出しなければならないということです。
さらに進行していれば、放射線、化学療法が行われ、5年生存率は約70%です。
それぞれの原因と症状について紹介します。
子宮頸がん

子宮頸がんは、20代や80歳にもみられますが、40、50代に最も多い病気。
子宮頸部の上皮(粘膜)から発生するがんのことを子宮頸がんといいます。
がんは、はじめは上皮のなかにとどまっています。
しかし次第に子宮の筋肉にがん細胞が周囲の組織を壊しながら入り込み,拡大していきます。
どれくらいまで拡大していくのかというと、腟や子宮のまわりの組織に及んだり、骨盤内のリンパ節に転移したりします。
さらに進行すると、膀胱・直腸を侵したり、肺・肝臓・骨などに転移したりします。
子宮頸がんの原因
頸がんの原因としてヒトパピローマウイルス(HPV)が挙げられています。
ほとんどの子宮頸がんでヒトパピローマウイルスの遺伝子が検出されます。
このウイルスに感染することが子宮頸がんの発生の引き金と考えられていて、これは性交により感染します。
初めて性交した年齢が低い人や、多くの性交相手がいる人は子宮頸がんになる可能性が高いと言えます。
しかし“ほとんどの子宮頸がんでヒトパピローマウイルスの遺伝子が検出”、ほとんどとあるので、あくまでも要因のひとつで、ウイルスに感染した人の体質(遺伝子の不安定性や免疫など)も関係していると考えられています。
子宮頸がんの症状
初期の子宮頸がんではほとんどが無症状です。
しかし子宮がん検診で行う子宮頸部細胞診により発見することができます。
自覚症状としては
□不正性器出血
月経以外の出血が最も多く、とくに性交時に出血しやすくなります。
□おりもの
おりものが増えることもあります。
進行がんでは下腹部痛、腰痛、下肢痛や血尿、血便、排尿障害が現れることがあります。
子宮体がん

子宮体がんは、50、60代に最も多く、5%は40歳未満で発見されます。
子宮体部の粘膜から発生するがんのことを子宮体がんといい、子宮内膜がんと呼ぶこともあります。
子宮頸がん同様、次第に子宮の筋肉に拡大していきます。
さらに子宮頸部や卵管・卵巣に及んだり、骨盤内や大動脈周囲のリンパ節に転移したりします。
さらに進行すると、腹膜・腸・肺・肝臓・骨などに転移します。
子宮体がんの原因
子宮体がんの発生には、エストロゲンによる子宮内膜の刺激作用が関与しています。

右の図のように、子宮内膜が過剰に増殖し、(子宮内膜増殖症)子宮体がんの発生母地になります。
卵巣ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンのバランスが悪いと子宮内膜が過剰に増殖します。
また、肥満、未産、遅い閉経年齢(53歳以上)、糖尿病、高血圧も要因しています。
子宮体がんの症状
□不正性器出血
月経以外の出血
□おりもの
水っぽいおりものや、血の混ざったおりもの
□下腹部痛
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子宮筋腫と子宮がんの違いは?

・子宮筋腫は良性の腫瘍だが、子宮がんは悪性腫瘍。(悪性腫瘍=がん+肉腫)
・子宮筋腫は子宮の筋肉にできるコブ
・筋層内筋腫、粘膜下筋腫、漿膜下筋腫の3種類がある
・子宮がんは子宮頸がん、子宮体がんの2種類ある
・子宮筋腫は筋腫のみを摘出する手術を選択することができますが、子宮がんは子宮ごと取る子宮全摘術をしなければならない
症状が少しかぶるところはありますが、子宮筋腫と子宮がんの共通点は子宮にできる病気ぐらいかもしれません。
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