子宮筋腫の手術、開腹と腹腔鏡どっちがいいの?

子宮筋腫の手術、開腹と腹腔鏡どっちがいいの?

「手術をすることになったけど、開腹と腹腔鏡どっちかで悩んでいる」

「どっちが体の負担が少ないの?」

「手術するかどうかまだわかんないけど、比較して知っておきたい」

これらの疑問が解消でき、“こういう人はこの手術が向いている”という紹介もしています。

私が思う“向いている”なので、参考程度に。


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子宮筋腫とは

子宮筋腫とは良性の腫瘍で、がんではありません。

がんのように、他の健康な組織を破壊したり、移転することもありません。

子宮筋腫があるからといって、子宮がんにありやすい、というわけではありません。

子宮筋腫のみを切除する手術を行っても、再発する可能性が高いです。

なので、妊娠を望む人は、タイミングを見計らって先生と相談しながら、手術するといいでしょう。

“子宮筋腫があるから”という理由だけで手術を打診してくる先生は要注意!

子宮筋腫の大きさ・位置・数・症状は人それぞれ。

一人一人に合った治療方針を提示してくれる先生が好ましいです。

5センチ以上の子宮筋腫を持っている人は、くわしい検査が必要になるでしょう。

まだ小さいという人は、経過観察するといいでしょう。

これは半年に1回のペースで病院に行き、大きさや位置に変化がないか見てもらうことです。

 


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子宮筋腫の開腹手術

基礎情報

開腹手術は、おなかにメスを入れるので、傷あとが残ります。

縦に入れるか横に入れるか選ぶことができます。

縦の場合は、おへその下から恥骨までの間を縦に。

横の場合は、恥毛の上を横に。

傷あとは、子宮筋腫の大きさにもよりますが、5~10センチ

開腹手術では、術後2~3日間、特に夜間に38度前後まで熱がでます

これは手術によって傷がついたことに対する正常な反応なので、心配する必要はありません。

そして麻酔(全身麻酔)が切れてからは、誰にでも痛みはあります。

痛みのピークは術後24時間

痛みは1~3日で軽快していきます。

もちろんこの期間に痛み止めを飲んでも大丈夫です。

私が帝王切開したときは、3日以降にも強い痛みがありました。

個人差があるので、3日経っても痛みがあるときは、我慢せずに医師や看護師さんに伝えましょう。

職場復帰の日数目安は1か月。

開腹手術の費用の目安は以下です。

子宮全摘術の場合、20~25万円
子宮ごととる手術。

子宮筋腫核手術の場合、15~20万円
子宮を残し、腫瘍だけをとる手術。

メリット・デメリット

メリット

◆手術時間が約1時間と短い
◆どの医療機関でもどのような子宮筋腫にでも行うことができる
◆おなかの状態を広く見ることができるので、正確性と安全性が高い

デメリット

◆傷あとが残る
◆入院期間が長い
◆術後に痛みがある
◆社会復帰に約1か月かかる
◆術後の癒着が起こりやすい

こんな人に向いている

心配性な人、確実性を好む人

術法の中で一番、正確性と安全性があります。

術後は約1か月は痛みがあるので大変ですが、(笑うと、くしゃみすると痛いなど)術中にトラブルが起こることは、まずないと言ってもいいでしょう。

ただ、癒着が起こりやすいので、理解を深めておくと良いでしょう。


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子宮筋腫の腹腔鏡下手術

基礎情報

内視鏡器具を体表皮膚より腹腔内へ挿入して行う手術技法のこと。

腹腔鏡手術をする場合、子宮筋腫の大きさは、7~8センチ以内でないと困難。

超える場合は、開腹手術の方が安全です。

なぜかというと、子宮筋腫の大きさにつれ、子宮が圧迫され、十分な視野が確保できないのです。

手術方法
お腹に数個、5mm~1cmほどの穴をあける。

炭酸ガスで膨らませる。

穴から腹腔鏡や器具を挿入。

テレビモニターで確認しながら切除。

切除した子宮筋腫を摘出。

1週間以内で退院できます。

職場復帰の日数目安は2週間。

痛みは軽く、1週間もすればさほど気にならないかと思います。

痛みよりお腹のハリが気になるかも。

腹腔鏡下手術の費用の目安は以下です。

子宮全摘術の場合、25~35万円
子宮ごととる手術。

子宮筋腫核手術の場合、20~25万円
子宮を残し、腫瘍だけをとる手術。

メリットデメリット

メリット

◆おなかに大きい傷跡が残らない
◆術後の痛みが軽い
◆入院期間が短く、社会復帰も早い
◆術後の癒着が少ない

デメリット

◆手術対象となる子宮筋腫が限られている
◆医師に熟練した技術が要求される
◆実施している施設が限られている

こんな人にむいている

早く復帰したい人

これにつきます。ただ、紹介したように、対象となる子宮筋腫が限られています。

子宮筋腫の大きさ・位置・数によって、手術の難易度が変わってきます。

難しいほど、時間がかかります。

医師の判断で術中に、開腹手術に切り替えられるケースも。

なので、インフォームド・コンセントをしっかり行いましょう!

良い先生の判断の仕方、セカンドオピニオン、インフォームド・コンセントについてくわしく知り人はこちらへ⇒良い先生とは

 


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まとめ

子宮筋腫とは

・良性腫瘍
・子宮筋腫核出術は再発する可能性が高い
・5センチ以下なら経過観察
・5センチ以上ならくわしく検査
・大きさ・位置・数・症状は人それぞれ

開腹手術

・傷跡は縦か横、選べる
・5~10センチの傷跡になる
・強い痛みは術後、1~3日
・職場復帰目安は1か月
・確実性を求める人に向いている手術

腹腔鏡下手術

・子宮筋腫の大きさが7センチ以内でないと手術が困難
・子宮筋腫の大きさ・位置・数によって手術の難易度が変わる
・術後の痛みは軽い
・職場復帰目安は2週間
・職場復帰を早く望んでいる人に向いている手術
・インフォームド・コンセントをしっかり

 

 

病院の公式サイト、私が本で読んだこと、経験したこと、先生のお話し、知人のお医者様から教わったことをもとに記事作成しています。

なるべく語弊がなく、自分が正しいと思う情報をお届けしていくので、今後もよろしくお願い致します。

 

参考にした本はこちら


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